超臨界洗浄・乾燥とは?
臨界とは、物性が大きく変化することです。
CO2の場合、臨界点に達すると液体と気体の中間的な性質に変わり、液化炭酸の高密度を持ったCO2ガスになります。CO2ガスの一番の特徴は、界面(液面)がないことにより、表面張力がないことです。
これにより、極小隙間を持つ三次元構造を壊さずに乾燥させることが可能です。
表面張力がない状態とは?
臨界以前のIPA界面
超臨界状態では界面が消えて、
表面張力がない
超臨界洗浄・乾燥装置による比較テスト例
MEMS梁の狭い隙間が、表面張力により互いが張り付いている
超臨界洗浄乾燥法では張り付かない
(元の形を維持して崩れない)
用途
- IPA乾燥を用いてさえもダメージを受けるような、超微細構造を持つウエハ。
- アスペクト比の大きな三次元構造をもったMEMS等の微細構造を持つウエハ。
- シリカエアロゲルのようなナノの極細空間を持った材料の創製
- 添加剤を加えて、レジスト等の溶解除去、リフトオフ等